Vision Valley

Vision Valley

♥♥♥♥♥ favorite track : 1,2,3,4,5,6,9,13

The Vinesの3rdアルバム。美しさと激しさが最大限に引き出された楽曲が目まぐるしく展開するこのアルバムは、所々に見られるバラードとそれを打ち壊すかのように突然現れる「Gross Out」などの爽快なパンクソング、ほどよいポップさを持つキラ−チュ−ン「Don't Listen To The Radio」など全13曲、わずか31分間に込められた楽曲の多彩さと、そこから見いだせる、時に痛々しく悲しい・時に幸せに満ちた感情の激しい移ろいには本当に圧倒されました。6分を越えるバラ−ド「Spaceship」では、壊れてしまいそうなほど繊細で美しいメロディ−と、そのサウンドの中でひときわ澄んで聴こえるクレイグの声が後々まで強く余韻を残し、このアルバムのラストを印象的に飾っています。どの曲が、では無くアルバム全体のこの31分間が、一度聴いたら忘れられない、今までにないくらい心に響く1枚でした。

Winning Days

Winning Days

♥♥♥♥♥ favorite track : 1,2,3,4,6,7,10,11

全面にガレ−ジロックの雰囲気を押し出した楽曲が逆に新鮮な、The Vinesの2ndアルバム :) 「Ride」に始まる冒頭3曲では前作に引き続き威勢の良いヴァインズ節が発揮され、続く4曲目「Autumn Shade II」ではその表情は見事に変わり美しいメロディライン・描き込まれた情景に一気に引き込まれます。不穏な空気を漂わせながら不気味に尾を引く5曲目「Evil Town」のエンディングから、その静の流れだけは引き継ぎながらも空気はどこまでもピュアに一転して始まる「Winning Days」は中盤存在感のあるギタ−が曲の輪郭をシンプルに体現させ、このアルバム全体を通して何度も訪れる静と動の移り変わりとメリハリが凝縮されたトラックになっています。テンポよく表情が次々と変わるこのアルバムは聴く人を飽きさせません ;)

Highly Evolved

Highly Evolved

♥♥♥♥♡ favorite track : 1,2,3,4,6,7,10

The Vinesの1stアルバム。どことなくグランジを連想させる「Highly Evolved」で始まり、激しさと軽快さの緩急に不意をつかれる「Outtathaway」、美しい旋律に素直な声が引き立つ「Mary Jane」「Homesick」、そしてとことん激しくエモ−ショナル、同時に驚くほどシンプルな「Get Free」と、とにかくそのバリエ−ションの豊かさにはもうすごいとしか言いようがありませんでした XD 次から次へとガラリと空気が変わってゆくこのアルバムは本当に何度聞いても飽きようがなく、バンドの繊細であると同時にダイナミックな感性が制限されることなく自由に、多方面に存分に発揮されたアルバムだと思います :)